仮想通貨で発生する利益に対する税金の問題(2022.4.3)

暗号資産(仮想通貨)

私のような小口投資家には、縁遠い話だと思っていた、「税金」がちょっとおっかなくなる話です。

株やFXは、それぞれ、税法上の分離課税で、一年間に通算して上がった利益に対して約20%程度の税金がかかることになっています。

公営競技で大儲けした場合には、これは全国で複数の方々が裁判沙汰にもなりましたが、総合課税の中の「一時所得」で、必要経費を差し引いた後の利益の額に応じて、かなりの額の課税がなされます。

そして、仮想通貨(暗号資産)の売却の際は、総合課税のうち、「雑所得」として取り扱われます。これは、総合課税のなかでも、一番分の悪い所得に入り、サラリーマンさんなどが給与所得があった場合に、自宅で空いた時間にやっていた仮想通貨取引で1000万円とか儲けた、となると、本業の仕事での給与収入年間総額にそのまま(仮想通貨の売却金額-仮想通貨購入に必要だった金額が)上乗せされて、所得を計算され、プロのメジャーなスポーツ選手の年俸みたいな感覚で、課税されてしまいます。

給与の税引き前年収が300万円ほどの人が、仮想通貨取引で1000万円儲けると、たぶん、所得金額が900万円以上1799万9千円の人という枠に入ると思われますので、総所得額(所得控除適用済み)×33%の税金がかかる仕組みです。360万円くらいの納税額になるでしょうか。かなりの負担ですね。

ですので、もしかしたら、私も「対岸の火事」でなくなることも0%ではないわけで、考えておかねばならないことです。もし、「1000万円の儲けは、使わずに預金して取っておいて…」と考えた方は、利益以上の税金は、いくらなんでも取られることは無いので、そこから翌年の確定申告期間に税金を払えば良いだけなのですが、例えば、その儲けたお金全てを、仮想通貨に再度投資したり、あるいは、株式やFXに投資する全ての元手にして、年末までに再投資した資産が大きく値下がりして評価損を生じてしまった場合…これは悲惨です。

さっきの例を引用して、360万円課税されるとして、仮想通貨あるいは株式等の有価証券に1000万円をそっくりそのまま再投資して大きな評価損を出してしまった場合、翌年の2月の確定申告で360万円の納税をするための蓄えが本人に全くなかった場合、再投資した仮想通貨等を売却するわけですが、利益が上がった年の内にそれを売って損を確定すれば、「それが仮想通貨だった場合」は、まだ救われる可能性があります。(利益-損失)いわゆる「損益通算」をして、実利益を引き下げて、課税額を軽くできますから。

しかし、暦年を越してしまってから損切り売却してしまうと、前年の利益の1000万円がそっくりそのまま残ってしまうため、360万円を確定申告時に払えなかった場合は、「税金不払い」となって、追徴課税されたりしてしまいます。これで困ってしまった人が、過去の仮想通貨の暴騰&暴落劇の裏で、結構多くおられたそうなのです。

加えて、1000万円の利益確定をした後、「分離課税」扱いになる有価証券等への投資をした方で、大きな評価損を抱えてしまった方、そういう方は、仮想通貨で利益を上げた年であるか翌年であるかを問わず、損切売りをしても、有価証券の売却損と仮想通貨の利益は通算できないため、有価証券が無価値や売却不能になった場合は、最悪上記の例では360万円を翌年の確定申告で全額納付するしかありません。損切売りで手元に360万円未満しか戻ってこなかった場合は、何らかの方法で埋め合わせをしないと、やはり追徴課税されてしまうでしょう。

そんなわけで、仮想通貨(暗号資産)の税制が「総合課税かつ雑所得」になっているため、全国で課税でひどい目に遭っている人が結構な数でこれまでおられたようなのです。せめて、先物・FXのような、「申告分離課税で税率20%」くらいのことは設定しておいてもらいたいと思います。ニュースでも「仮想通貨で大儲けした人が後で巨額の徴税をされて苦労している」と言った話が実際に話題になったこともありました。

現行の税制下での処世術としては、「仮想通貨は長期保有する(なるべくなら売却しない)」「大きく含み益が出ている場合は、全て売ることはなるべく避け、部分的に売却する」といったことが考えられます。加えて、「分離課税の対象の投資(株・投資信託・FX・先物等)に、仮想通貨で得たお金は回さない」というのもあるでしょう。

私はまだ仮想通貨を始めたばかりで、保有額も僅かです。ですが、今後残高(元本)が増えたり、評価額が自分の想像以上に大きく上昇する可能性も無きにしも非ず、です。まだまだ日本の税制・規制法整備が暗号資産業界の発展速度に追い付いてこれていません。投資投入額はともかく、売却あるいは他通貨への交換やウォレットへの移動をすることを念頭に置いて、細心の注意を払っていかねばならないと再認識しました。

利益を目的としない、頻繁な売買(他の仮想通貨への乗り換え)についてでも、その売買差益が売却益と認識されてしまいます。やはり、仮想通貨銘柄についての情報収集が欠かせません。最初から「当たり」の通貨をなるべくなら見つけ、一直線にそこへ投資して、残高を積み上げていくようにしていきたいものです。

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