庶民の生活を思うなら、「原発即刻再稼働」だ(2022.1.8)

生活

現在、我が国の原子力発電所(原発)は、半分以上がその稼働を停止している状態です。

私の地元を営業エリアとする、中国電力は、唯一の原発を島根県松江市に持っています。ですが、1号機は廃炉に向け準備中、主力になる2号機は安全基準をクリアしたお墨付きを原子力規制委員会からもらったものの、まだ稼働しておらず、さらに出力がおよそ1.5倍ある3号機は建設が完了していません。

中国電力は、石炭火力発電所の比率が特に高い電力会社で、最近の資源価格高騰の影響をもろに受けてしまい、2022年3月度は最終赤字決算となる見込みです。2023年度は、電気料金へ発電にかかる費用を転嫁していくことで、業績回復を目指すものと思われます。

最近は、オール電化住宅の増加などで、家庭の電力需要が増したり、そして電力会社もそれを後押ししてきたこともあり、地域住民はますます電力への依存を深めています。一方で、電気料金が資源価格高騰の影響を受けて今後も値上がりしていくようであれば、住民の所得が増えない現状で、必要経費としての電気料金が上昇し、住民の生活は苦しくなる方向です。

何が電気料金を引き上げさせ、何が電気料金を引き下げる要因となるのかは、僕の目には明らかです。

まず、電気料金の上昇を後押ししているのが、昨今の資源価格の高騰と「再生可能エネルギー」(いわゆる再エネ)発電設備の拡大です。資源高は、全世界的に起きており、中国電力も、今動いている発電設備の大半は、石炭を発電の燃料としていますから、これは致し方ありません。日本だけ、豪州等から輸入する石炭の値下げを要求しても、需給のひっ迫等を理由に認めてもらえないでしょう。

一方、「再生可能エネルギー」の普及が電力料金を引き上げることに繋がっていることに、「なんで?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、太陽光パネルや風力発電機で発電されたエネルギーはその地域を営業エリアとする電力会社が買い取らねばならないため、その買い取るお金が地域住民の電気料金に上乗せされます(再エネ賦課金)。太陽光パネルを屋根に取り付けていると、取り付けていない家が迷惑するのです。その他、山の斜面に太陽光パネルを設置しているところがありますし、風力発電機を設置している自治体まであります。ああいったことが、回りまわって、皆さんの電気代を高くしているのです。

それでは、電気代を引き下げるにはどうしたらよいのか?「再エネ賦課金が高騰しないように、太陽光パネルや風力発電機を取っ払う」…それも一定の効果がありますが、最も効果的な方法は、「資源価格の高騰に影響を受けにくい発電設備を持つ、そしてそれを動かす」ということになります。それが、既存の原子力発電所の再稼働や、多量の原子炉冷却水を必要としない小型原子力発電所の開発・稼働です。

中国電力エリアで最も手っ取り早いのは、島根原子力発電所2号機の、速やかな再稼働です。おことわりしておきますが、僕は、中国電力との利害関係は電力供給を我が家が受けているということ以外、一切無いことを始めに申し上げておきます。

2011年3月11に発生した、東京電力福島第一原子力発電所の事故を発端として、いまだに多くの日本国内の原発が稼働を停止したままです。福島第一原発事故の放射能漏れによる健康被害・死亡者は一人も出ていないにもかかわらず、当時の菅直人民主党政権の無策により、避難所等で多くの方々がお亡くなりになりました。この事故で、「原発事故が地域住民の生活を破壊してしまう」と誤認された影響が今なおあって、中国地方でも、島根原発2号機の稼働がまだできない状態にあります。

島根原発が再稼働できない要因は複数あります。一つは、安全対策に関する設備投資が十分になされているかどうか不安なこと、二つ目は、住民ひいては日本国民が原子力発電所の重要性をあまり理解していないこと、三つ目は、どうでもいいことですが、原発再稼働を妨害する勢力の存在です。

まず一つ目ですが、安全対策は、原発にとっては避けて通れない問題です。しかし、国の政策はこれまでずっと「原発設置は『国策』ではあるけれども、民間電力会社が運営・管理し、万が一事故が発生した場合はその電力会社が住民に補償をする」というかたちをとってきました。

電力会社と言えど、民間企業であれば、利益を上げなくてはなりません。利益最大化のために、コストを抑制したいというのは、そういう考えになっても仕方がない面もあるのです。福島第一原発事故は、地震津波という自然災害以外に、複数の要因が重なって起きた事故だと考えています。一つは、東京電力がコストダウン重視で安全対策投資を疎かにしたこと、二つ目は政府がそれを黙認してきたこと、三つ目は、原発の更新を妨げてきた、「反原発」推進勢力の運動とそれに乗っかってしまった人々の原発忌避意識。

福島の事故に関しては、どれもほぼ等しく要因として考えられると僕は思っています。我々が教訓とすべきは、福島で起きた事故の要因もさることながら、「国の政策・施策」であり、それが今、見直されるべきだと考えます。大規模原発は、営利優先だと、安全対策が疎かになる可能性があるので、一度国有化したうえで、「原子力発電公社(仮称)」などを設け、国が責任をもって運営・管理すべきではないかと思います。原子力発電所が稼働を続けていないと、技術等の伝承ができなくなる恐れがありますから、安全を最優先にするなら、僕は発電施設自体を公社の施設・設備とすべきと思います。

話を島根原発の再稼働に戻しますと、再稼働できない要因の一つ目をクリアしたとして、じゃあ、二つ目の「原発の重要性への理解」はどういうように進めるべきかというと、まずは、「原子力発電公社」に島根原発を組み込んだ時点で、「原発の再稼働に地元自治体の了解が要る」というステップを飛ばすことです。原子力発電による、日本国内への電力の廉価で安定した供給は、「公共の利益」ですから、地元自治体が稼働の障害物になったりすべき類のものではありません。

原発事故が起こった場合を想定した対策を地元自治体と政府が一体となって考えるのは当然のことですが、稼働自体を地元が拒否したら原発の稼働ができない、というのは、少し考えるとおかしな話です。「国と地方は対等である」かのように地方自治法を変えてしまったこともあり、地元自治体がつけあがり、島根原発の再稼働に「松江市は鳥取県の米子市や境港市とも近接しているから、鳥取県の同意も取り付けなければいけないようにしろ」とか言い出すのです。

要は、「国が責任をもって原発を設置・運営していく覚悟を持てば、余計な手続きは不要になる」と言いたいのです。

あとは、国民の間で、「原子力発電は我々が生きていくうえで、本当に必要な発電方法である」という認識が定着しなくてはなりません。安全投資と人材育成、国民の原発への本当の意味での深い理解、それをあやふやにしてきたもとは他でもない、日本政府です。日本再生のために、原子力発電は必要不可欠なものであると思っていますし、受益者である日本国民が原子力発電を推し進めるような方向に向うことがあっても、逆行することはあってはならないと思います。

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