【鳥取県への提言】もはや公共交通はバスのみならず鉄道なども含め地元自治体が振興していくべきものだ(2021.12.20)

生活

JR各社は、2022年3月12日(土)にダイヤ改正を予定しており、その概要もウェブサイトで知ることができます。

私の暮らす山陰エリアでは、普通・快速列車を主にして、運転区間短縮や運転取りやめが多数発生する見通しです。なかには日中、次の同方面行き普通列車が発車するまで約2時間半も空白ができる時間帯も発生するという、私の知る限り今まで無かったような事態が常態化することになるようです。

去る12月19日(日)には、鳥取・島根両県知事がJR西日本米子支社長と面談の場を設けて、「コロナ終息後は速やかに既存のダイヤに復元するように」と申し入れました。

これに対して、JR西日本米子支社長は、「沿線人口の減少以上の利用者の減少があり、厳しい状況にある」と予定のダイヤ改正に理解を求めるとともに、コロナ終息に関係なく、今後の先行き、つまり本数が徐々に減っていくという見通しにも理解を求めた回答となりました。

JR各社は、コロナウイルス禍で深刻な経営状況の悪化に苦しんでおり、JR西日本は本州の西側を主に営業エリアとして、関西圏という大都市圏と山陽新幹線という幹線路線を保有しているにもかかわらず、それ以外の在来線の不振が著しいこともあり、資本の調達を迫られて、本年、株式を追加発行せざるを得なかったという経緯があります。

1988年に国鉄が分割民営化されてから、今年で33年の月日が流れました。もう、“JR”という名称が定着しきりましたが、JRも、少子高齢化やローカル線の沿線人口の急激な減少で、コロナの影響が仮になかったとしても、赤字路線を多く抱えつつ、新幹線と大都市圏の運賃収入で帳尻合わせをするという、危うい営業モデルを続けることに限界が来ていると僕は思います。

NHKニュースで、鳥取県の平井知事が、JR西日本本社に掛け合ってでも、減便を阻止したいような旨の発言をしているところが流れていましたが、僕は、これはJR西日本が宿命として抱えている問題で、鳥取県がJR西日本に文句を言っているだけでは、何も解決できませんから、鳥取県が、道路整備に血道を上げている、そのエネルギーを、鉄道にも注いでほしい、鉄道も地元自治体が支える手を差し伸べないと存続できないところまで来ていることを、もっと真剣に考えてほしい、と思います。

国鉄は膨大な赤字を抱えて、国民の税金負担もあって民営化されており、ダイヤを簡単に大きく減らしたりする権利はないはずだ、というのも一理はあります。ですが、儲けが出せなくては、事業続行は不可能です。

鳥取・島根県のJRを第3セクター会社化して、半民半沿線自治体経営の別会社にさせることで、自治体が支える営業形態に変えたりすることも、真剣に考えなくてはならないと思います。県内の路線バスは、既に地元のバス会社が路線維持が難しいことから、地元自治体の多額の補助金が入っていて当たり前の状況となっています。

JR西日本による運営継続にこだわるのであれば、1両で走行可能な低燃費車両を県が発注・新造させて、もちろん新造費用は県が負担して、JRに提供して本数維持を求めるとかを考えてみるべきでしょう。

クルマ社会の流れに沿って、高速道路をはじめとした道路整備には熱心な一方で、交通弱者の貴重な足である鉄道を「あって当たり前」のようにして大したテコ入れもせず、「山陰新幹線構想」のような夢物語を語るだけで実際には既存の鉄道に極めて冷淡だった、鳥取県の交通行政は、今、猛省しなければならないのではないかと思います。

もはや、一刻の猶予もありません。非友好的な隣国に航空便を飛ばして、「赤字が出たら補填する」ような、馬鹿馬鹿しいことからは一刻も早く手を引いて、鉄道と路線バスの維持振興に注力すべきです。バスだけではなく、鉄道にも積極的に肩入れをして、未来に公共交通網を存続・振興させていく義務を、地元自治体も負うべきです。

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