中央銀行の動向を自分の投資行動に反映させる

「中央銀行には逆らうな」と米国では言い古されているそうです。

景気サイクルと相場のサイクルを形作ってきたのが、中央銀行の金融政策の歴史だと一般的には言われます。それに逆行するような投資行動に走るものは、株式投資などの投資で大損してしまう、ということだそうです。

話は変わりますが、最近の金融政策の動向を見てみましょう。

米国FRBは、景気下振れの不安から、流動性供給を行っており、FRBのバランスシートが再拡大しました。FRBのパウエル議長は、「量的緩和ではない」と言っていますが、「隠れ量的緩和」とも言われ、終了時期は延期されてきています。

日本銀行は、ETFの買い入れを半ば継続的に行って、お札を刷りまくり、株価の下支えに余念がありません。

ロシア中銀・中国人民銀行は金(ゴールド)の買い入れを急速に進めています。ドルの価値が毀損することを見越して、と言われています。金買いに関しては、ドイツ中銀なども進めており、リーマンショック以降、金買いは中央銀行の世界的な潮流となっています。

ところで、中央銀行も、実は金儲けをしています。お札を刷るのと引き換えに、国債が発行されるというこの仕組み、これが、旧来からの中銀の大きな収益源です。お札を裏付けに国債が発行され、利子収入を政府から中銀は受け取れるのです。米国FRBなどは民間銀行ですから、株主にその収入が分配されていると考えられます。

国債に対して、金は利子を生みませんから、リーマンショック前までは各国の中銀は金を大きく売り越してきました。金本位制度ではない時代ですから、金はそれほど必要とされていないように見えたでしょう。

ところが、リーマンショックなどの世界金融危機により、基軸通貨米ドルや欧州通貨ユーロの価値は大きな値下がりを経験しました。安全資産としての金は中銀にとっても無視できないものとなり、中央銀行は金の爆買いを始めたのです。

数年前あたりは、株高により金の人気が市中ではすこし緩みましたが、中央銀行の買いが下支え役となりました。直近では、世界の政治情勢への不安や、疫病などの経済に負の影響をもたらす要素が目立つようになったため、金の人気が再燃し、価格は高止まりしていて、円建ての金価格も高騰しています。

他方、日本銀行に目をやりますと、日本銀行が熱心に買っているのは、日本株の主要指数(日経平均やTOPIX)に連動するETFです。つまり、中央銀行が自国の株を大量に買い入れていて、既に、日本銀行は大企業の大株主に事実上なっています。これが、個々の日本企業の自社株買い以上に、日本の株価の下支え役になっています。海外投資家は専ら日本株指数の先物の売買で存在感を発揮する方で目立ち、現物株式の買いには熱心ではなくなっているようです。

以上が中銀の最近の活動で目立つポイントです。これらを見回して、僕が思ったのは、「中銀に逆らうな」ではなく「中銀についていこう」という考え方です。小口投資家は、大きな資金を持つ者たちに付いて行って、同じような行動を取ることで儲ければ良いんじゃないだろうか、というもの。もちろん、逆らいはしません。

海外投資家は、日本株を「中央銀行が買っていることに疑問がある」と言うかもしれませんが、むしろ、「だからこそ」日本株は買いなのだ、と思う必要があるのではないか、と考えてみました。正しいという保証はどこにもありませんが、中銀を真似るのであれば、安いところで今、日本株は買うべきなのかもしれません。

ゴールドにも同じことが言えて、中央銀行が金を爆買いしているのなら、我々も金を買う、となります。

僕の結論としては、ゴールドを買いつつ、日本銀行券を使用する者として、日本株もETFで買う。目下、両方を適宜行うのが良いのではないか、と大雑把ながら考えています。今、日本株は下がってきているので、機会を見て、安いところでTOPIX連動型ETFを買えたらな、と思っています。

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